ナチュラル・ボーン・キラーズ

 原案がタランティーノだが、オリバー・ストーンの脚本でだいぶ変えられたらしい。性的虐待を受けたマロリー(ジュリエット・ルイス)の悲惨な生活を、ベタに描くのではなくボードビル風に映して見せるのが一興である。この映画を見た後、「ノーカントリー」を見れば、ウッディ・ハレルソンがあまりにもあっさり殺されてしまうことに驚いただろう。この映画でもトミー・リー・ジョーンズが共演していて、怪演というも愚かな演技を見せる。軽薄才子ロバート・ダウニー・ジュニアも、変質刑事トム・サイズモアもそれぞれはまり役ではないか。

1994年 米 オリバー・ストーン