ジェームス・ディーン物語

 面白いドキュメンタリー映画だったが、彼がバイセクシュアルで、メジャーになるためにプロデューサーに体を提供した旨の件があり、少し驚く。男優でさえそうなら、女優となるといったいどうなるのか。映画界に権力を持つ人間の手がついていない女優、などというものがこの世に、いや少なくとも聖林に、存在しうるのだろうか。ハリウッドの女優事情は、金正日とその私物である女優たちの関係と大差ない、ということなのか。この映画では、彼のデビューにまつわるその暗い秘話と彼の自殺衝動とが関係があるような描き方をしていた。果たしてどうだろうか。

1957年 アメリカ ジョージ・W・ジョージ、ロバート・アルトマン