ピアニストを撃て

 <ピアニスト>映画中、未見の有名映画なので、楽しみにしていたが、全くどうということのない映画だった。演奏シーンが大したことないし、話自体もなんやそれというもの。 紹介記事に「傑作サスペンス」「小気味良いテンポ」とあるが、いったいどこが、だ。映像的にも別に傑出点がなく、ゴダールを含め「ヌーヴェル・バーグ」というものに官能的に惹かれたことのない私には、映画史という考古学の対象でしかない映画だった。ゴダールと袂を分った1968年以降の映画も何本か見ているはずだが、記憶に残るものはない。

1960年 仏 フランソワ・トリュフォー