田舎者

 「旅立ち」という言葉も、「愛と哀しみ」なみに日本で愛好されているのかと思い、調べてみたらあんまりなかった。楽曲などには溢れかえっているけれど。

 「男の出発(だびだち)「 The Culpepper Cattle Co. 1972
 「愛と青春の旅だち」  An Officer and a Gentleman 1982
 「旅立ちの時」    Running on Empty  1988
 「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」 Good Will Hunting 1997
 「旅するジーンズと19歳の旅立ち」  The Sisterhood of the Traveling Pants 2 2008
 それに、本作、「勝利への旅立ち」 Hoosiers/ Best Shot 1986
くらいか。十年に一度の出没では、この言葉が愛好されているとは言えない。
 ムリに探せば、
 「スレイバーズ/自由への旅立ち」 Slavers 1978
 「ブライト・エンジェル/旅立ちの予感」  Bright Angel 1991
などというのもあるけれど。
 ようやく、2010年になってフランス映画「旅立ち」(カトリーヌ・コルシニ)が公開されたが、これがやっとPartirという原題どおりの邦題だった。40代の女性医師が、家族も安定した暮らしも捨てて、前科持ちの男との情愛に赴く、という内容なので、いっそ「愛と哀しみの旅立ち」というタイトルにしてくれればよかったのに。
 本作は、ジーン・ハックマン主演のバスケ映画。インディアナ州民のことをhoosier田舎者と呼び習わすらしい。正統的スポーツ映画。

1986年 米 デイヴィッド・アンスポー
Hoosiers  邦題「勝利への旅立ち