アフリカを出よ

 かつてはそれなりに風情があった日本語独自のタイトルのセンスがそのまま時代遅れになってしまった典型のような邦題だった。とはいえ、中身も時代遅れで、アフリカの風物で最初は見せるが、やがてそれに見飽きると、アフリカを巡る政争の話になんとか興味を持とうとすることで保たせるしかなかった。それも話として終わると、残るは愛恋の話。2時間40分のダラダラした話(2時間過ぎたところで放棄した)。これでアカデミー作品賞受賞とは。単に大作を作るという手つきが評価されただけだろう。ゴールデン・グローブ賞も取っている。これではメリル・ストリープも鼻息が荒くなるはずだが、どうしても名演技とは思えない。

1985年 アメリカ シドニー・ポラック
Out of Africa 邦題 愛と哀しみの果て